C007 Fブレーキキャリパー
レポート提供 カナック氏@新潟

事前準備 作業A001
参考 整備要領書追補版T C-180
事前注意事項 オイルがいっぱい出るのでウエスを多めに

ブレーキを停車・走行時かかわらず踏んでいくと『カツン・カツン』って言うか『グツン・グツン』って言うか『パキン・パキン』って言うかなんとも表現しにくい音がでる様になりました。 最初キャリパの開きかと思ってチェックしたらF・左ブレーキのピストンダストブーツ不良で一つのピストンが軽く錆びぎみになり動きが渋くなってピストンが動いたときにブレーキローターに衝撃が伝わる→『カツン・カツン』と聞こえていたようです。よってO/Hします。
まず最初はブレーキパットを外します。針金みたいなのを取り横に2本貫通しているピンを抜き取る。すると真ん中にあるブレーキパットを押さえつけているプレートが外れます。 飛んでくるかもしれないので正面に居ないように。
ピストンが少なからずパットを押しているのでほんの少し縮めてやり引き抜きます。使った工具は何処にでもあるウオーターポンププライヤー、キャリパに傷を付けない様にウエスで防御。普通ならこの次はキャリパーを外すのでしょうが最も簡単な方法で・・・
こんな事しちゃいます。ブレーキを踏んでわざと飛び出させますwローターを研磨しても規定値以内ならピストンは抜け落ちませんしオイルも出ません。場合により飛び出しすぎて漏れる事あり、少しずつ出していき触ってグラグラし始めたらやめる。
いよいよキャリパを外します。本体は2個のボルトで固定されていますので19mmのメガネレンチで緩め、その上にあるブレーキパイプを固定している12mmのボルトも緩めます。そしたらブレーキホースを挟み込んでオイルを止める工具をセットします。
パイプのジョイントですが必ずフレアレンチで緩めてください。スパナではナメるので危険。
完全に取り付けボルトを取ると外れます。重いのかと思っていたら軽すぎで拍子抜けしちゃいましたww
さて、分解ですがダストブーツを取りピストンを引き抜きます。取りづらい時はマイナスドライバーでちょっとずつこじって出します。くれぐれも傷をつけないよう丁寧に抜き出します。ウエスを巻けばバッチリですね。
オイルシールはここに入ってます。これも交換なので外して全部洗浄します。ブレーキクリーナーでするも良し。
洗浄したら乾かしてください。ちゃんとした洗浄機で洗うとピカピカになりますww
そしてこれが問題の錆ぎみだったピストンです。黒くなっている所のメッキが剥がれて虫食い状態・・・ ピストンも一つだけ交換。
では組み立てです。オイルシールを溝にセットします。向きとかないのできちんと入っていればOK。シールキットに入っているグリスを少々付けておきます。
もちろんピストン全周にも少々
ピストンを入れるのは簡単でちょっと抵抗はありますが押し込むだけで入ります。この時点では全部入れずにこのくらいにしておいてダストブーツを取り付けます。
ダストブーツをピストンに付けたら奥まで押し込む。ブーツはかぶせるだけです。
最後に外れ止めのリングを付けてキャリパ完成です。
もう一方も同じ手順で組み立て。
キャリパを車体に取り付けてブレーキパイプを付けるのですが、ゴミ噛みが無いように、また傷をつけないようにしてください。
無事キャリパを固定しパイプを付けたらブレーキパットを付けますが、シムの所やスライドする所にグリスを塗ります。そしたらブレーキホースを挟んでオイルを止めていた工具を取り外します。
最後にエア抜きです。一人でやるならワンウェイバルブの付いた物を使いましょう。私が使っているのはエアーで負圧を作り吸引するタイプ。なるべく専用の機械を使わずにしてみました。仕事ではブレーキリザーブタンクより圧送する機械でエア抜きします
くれぐれもオイルは切らさないようにちょくちょく補充してください。エア抜きが終わればブレーキを踏んでタッチを確かめてフワフワしているようならまだエアーが抜けていない可能性大です。
上からフレアレンチ 10・12mmコンビメガネレンチ 10・12mmコンビ17・19mmコンビウオーターポンププライヤーホースを挟む工具w右にあるのが今回使った負圧式エア抜き工具。大・小マイナスドライバーオイルとウエス多めに。
使った工具
作業後の注意 いきなり外に乗り出すのではなくてちょっと動かしてみて確実に止まることを何度も確認してください。ブレーキが効かないなんて事があってはいけないので確実な作業をしてください。重要保安部品でもありますし・・・。
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