B009i エンジン9
レポート提供 Neko氏@神奈川

事前準備 シムを入れる小さなビニール袋、油性マジック、ノート、ボールペン、ガムテ、パーツクリーナー、ウエス、スレッドコンパウンド、パーツクリーナー、パーツクリーナーのノズル(ヘッドボルトのワッシャー、バルブスプリングシート、バルブスプリング用のシムをヘッドへ入れる時に使用)、懐中電灯、OILジョッキ、エンジンオイル(少々)、室温計、ピンセット
参考 整備要領書追補版T B-
事前注意事項 ヘッドに取り付けるパーツは数が多いので、作業台の上に予めきちんと並べておく事。取り付けるパーツの順番を予め確認しておく事。

前回のバルブクリアランス測定結果で必要になったシムです。前回と同じようにマイクロメーターで測定し、測定値をシムが入っている袋に記入しておきます。
さぁ、バラしましょう。
はい、バラしました。って、時間は結構かかってるんですけど、写真だとすぐ終わったように見えちゃいますね^^;取り外したパーツは、向きや順番を間違えないようにきちんと並べておきます。
前回の測定で変更が必要になった箇所に新しいシムを入れ、更に入れ替えを数箇所実施して再度シム計測をしたところ。。。±0.01に入ってない箇所が2箇所ありました。またシムを発注しなければいけませんので、今回のバルブクリアランス測定はここまでです。
以前から気になっていたカムホルダーを留めているボルトの腐食。。。今回、さくさく氏が保有していたキレイなボルトと腐食している部分のボルトのみを交換することにしました。腐食していないボルトはカムホルダーを通過する際、とてもスムーズに通ります^^;ね。
シム調整が後回しになりましたので、インマニ部分のパーツを取り付けることに。インマニガスケットを装着する前に、ヘッド側の装着部分を脱脂しておきます。
インマニ用のガスケットを装着です。インマニのガスケットは、形状から付くようにしか付きませんので、表裏を間違えることはないかと^^;
インマニのガスケットが当たる部分を脱脂します。
ポートです。インマニを装着してしまいますと暫く見ることが出来ませんので。。。見ておきます(笑)
ヘッド側に装着されている3本のスタッドに合わせつつ、インマニを取り付けます。スタッドに少々引っ掛かるような感じになりましたが『コンコンコンッ』と手で叩くだけですんなり収まってくれました。インマニ装着後、インマニをヘッドに留めるためのボルト&ナットを装着し、締め付ける前にポートを覗いてみますと。。。あれ?微妙な段差が。。。ん?と思ってインマニ自体をプラハンで下からコンコンコンと軽く叩くと段差が殆どなくなりました。ヘッド側に対してインマニが下にズレている感じになっていまして、1mmくらいの段差が出来ていました。気付いてよかったです^^;
インマニは3個のナットと11本のボルトでヘッド側に取り付けます。ボルトは30mmが4本、60mmが5本、65mmが2本です。取り付け位置に注意しながら規定トルクで締めました。ボルト&ナットを締めるける場合は中央から外側へ、緩める時はその逆です。
インマニ取り付け終了後、6連スロットルを取り付けます。スロットルの裏にはRKA45T-F1 7Y23 HITACHIと印字されていました。他のスロットルを見たところ、"F1"の部分が"C1""R1"になっているだけで、他の文字は同じです。取り付け位置を確認しますと、F1はフロント部分、C1がセンター部分、R1はリヤ部分でしたので、もしかするとF1,C1,R1は取り付け位置の意味かもしれませんね^^;
スロットルを取り付ける前に、インマニ側を脱脂しておきます。
スロットルに付けるガスケットです。純正の紙のガスケットと違って、メタルガスケットには凹凸があります。ガスケットの表裏に関しましては説明書に特に記載されていませんでしたので、ガスケットの凸の方をスロットル側になるように取り付けました。インマニやサージタンクとピッタリ密着させる事が目的ですので、向きに関しましては特に気にする事はないかと思います^^;写真は凸の方です。
こちらは上記のガスケットをひっくり返して撮った写真です。凹んでますね^^;
各スロットルチャンバーに4個(スロットルの両サイドに2個ずつです)のノックピンを取り付け、ノックピンに予めガスケットを通し、スロットル側にSETしておきます。
スロットルの外側に塗ってあるこれは何なんでしょうか^^;?よく中古のスロットルはこの部分が剥がれていたり、スロットルを洗浄しちゃうとここが剥がれてしまって、そのまま使うと後々不調の原因になるよ(爆)とか言いますけど。。。スロットル全閉時に空気が周りから入ってこないようにするため?ですかね?^^;どんな風に塗ってあるのか『だけ』を知りたくて今回新品を買ったんですけど、見た目ではスプレー等で塗ったような感じではなく、明らかに『手塗りです』何か筆のようなもので円を描くように塗ったように見えます。これなら『塗るもの』さえわかれば、何とか自分でできそうな。。。^^;
反対側は塗ってありませんでした。シャフトの端に少しだけ塗ってある感じです。
インマニ側のスタッドへスロットルを通し、スロットル側に付いているノックピンをインマニ側の穴へ差し込みます。ガスケットがノックピンからズレ落ちないように、手で押さえながら『コクッ』っとノックピンをインマニ側へ差し込みました。スタッドを通す際、多少ひっかかりがありますので、こちらもインマニ装着時と同じように『コンコンコンッ』と手で叩きながら入れます。
スロットルを横から見た写真です。ノックピンがあると、位置決めに迷う必要がありませんのでちょっと安心ですね^^;
スロットル装着後、スロットルに付いてるリンクをインマニ側へガムテで固定しておきます。邪魔になりますからね^^;スロットルのサージタンク側にガスケットを忘れないように装着しておきます。
サージタンクを取り付ける前に、オイルレベルゲージが刺さっているチューブをブロックへ取り付ける事に。チューブの先端に液体ガスケットをヌリヌリします。
設計:さくさく氏。製造:なるかわ氏による特殊工具の出番です。チューブの先端はブロック側に1cmほど入りますが、そこから先は圧入しなくてはいけません。圧入と言ってもチューブを入れるために叩く場所は限られている(先端の丸い部分のみです)為、普通の工具などではとても最後まで挿入する事ができません。さくさく氏自身のO/Hでも『苦労』した箇所です。二度と同じ過ちを犯さないさくさく氏(爆)次回のO/Hの為にと、SSTを作成されていました。
角度を変えながらコンコンコンコン打ち込んで行く事数分。おぉぉ。。。何の苦労もしないで最後まで入りました(爆)恐るべしSST。
SSTの正体は、鉄パイプを竹を割るように途中まで真っ二つにしてあるものです。径、長さ、打ち込み易さ、どれをとっても完璧です。はい。鉄パイプを途中まで真っ二つ。。。言葉で言うのは簡単ですが、それなりの加工機械がないと難しいんでしょうね^^;助かりました。
サージタンクの取り付けです。スロットル側にはガスケットがありますので、サージタンク側を脱脂して装着します。
サージタンクにフューエルチューブを取り付けておきます。ボルト3本でサージタンクの真下に留まっているホースです。小さいボルトですが、規定トルクできちんと締め付けておきます。
よいしょっと(笑)
こちらもインマニやスロットル同様、スタッドを通過させるときに手で『コンコンコン』とサージタンクを軽く叩きながら入れました。スロットル側にノックピンがありますので入るようにしか入りません。サージタンクは12個のナットで固定されます。締め付けトルクは1.6〜2.1kg−mなんですが、構造上、トルクレンチが使用し難い。。。と言いますか殆ど使用できませんので、初めにトルクレンチが使用出来るナットを規定のトルクで一度締め、トルクの感触を覚えた後、各ボルトを締め付けていきました。所謂、手トルクです(爆)インマニ同様、締め付け時は中央から外側に向かって少しずつ締め付けました。
サージタンク取り付け後、思い出したようにブロック後方に付いているウォーターパイプを取り付ける事に。ネジ部に液体ガスケットを塗り。。。
さぁ、取り付け。。。って。。。うっ!インマニに接触して付かなぁぁぁぁぁあああああいっ!!!orz
はい、やり直しです。インマニまで全部外し、ようやく取り付け完了です。このパイプには『向き』があります。途中から『ニョキッ』っと出ているパイプから純正の水冷オイルクーラーにウォーターホース(ゴムホース)が繋がる事になりますので、向かって右側3時〜4時の間くらいの位置に小さい方のパイプの出口が来るように取り付けます。パイプ自体をブロック側へネジ込んでいきますと、ある程度までは手で回ってくれますが『あとちょっとだけ回ってほしいのにぃ。。。』というところで止まったりしますので、そこからは27mmのメガネで『ゆっくり』写真の位置まで回しました。
インマニの真下(ウォーターバイパスコネクター本体)に、エアレギュレータを取り付けます。こちらは小さいボルト2本で留まってるだけです。トルクレンチを使用して規定トルクで締めました。
インマニの上に取り付けられているバランスチューブからインマニの真下にパイプが『ニョキッ』っと2本出ていますので、この部分に使用するゴムホースと、エアレギュレータに付けるゴムホースを予め取り付けておきます。ゴムホースを留めているクリップは、ラジペンやプライヤーですと掴んだ後に『パチンッ!』と外れてビックリする事がありますので(つか危ないです^^;)専用の工具を使ったほうが精神的に楽です^^;写真はありませんが^^;プライヤーの先端の面積が1.5倍くらい広くなったようなペンチみたいな工具です。クリップを掴むのに非常に安心感がありました。
サージタンクにアクセルワークユニットを取り付けます。アクセルワークユニットを取り付ける前に、サージタンク側にノックピンを2個装着しておきます。ユニット自体は4本のボルトで留められていますが、2本ずつ長さが異なりますので注意が必要です。アクセルワークユニットをサージタンクへ取り付けた後、スロットルリンクを仮留しておきます。
エアチャンバー、エアチャンバーに付いているブースターバキュームチューブ(これは製造廃止になっています^^;)AACバルブ、ウォーターチューブを取り付けます。
AACバルブからサージタンクの下に繋がるゴムホースを取り付けます。
予め付けておいたバランスチューブ側からのゴムホース2本とエアレギュレータからのゴムホースをエアチャンバー側に繋いだところで今回の作業は終了です。
穴が開いている部分をガムテで塞ぎ、エンジンに埃が入らないようにして保管しておきます。
使った工具 マイクロメーター、Tレンチ、トルクレンチ、モンキーレンチ、メガネレンチ各種、ソケット各種、シックネスゲージ、バルブスプリングコンプレッサー
作業後の注意 ブロック、ヘッドに埃が入らないようにして保管する事
Copyright(C)2008 The 32Hozonkai All Rights Reserved.