B009c エンジン3
レポート提供 Neko氏@神奈川

事前準備 新聞紙少々、組み付けペースト、ドライヤー、スレッドコンパウンド
参考 整備要領書追補版T B-
事前注意事項 作業を行う際に使用するパーツをきちんと(各気筒毎に)並べておく事。

『メインベアリングをシリンダーブロック(又はメインベアリングキャップ)に取り付けたとき、ベアリング先端が突出していること。クラッシュハイトがあること。』と整備要領書には記載してありますが、クラッシュハイトがどれくらいあればいいのか?という明確な値は記載されていません。整備要領書の図解ですと、見た目に判るくらいの高さがあるような感じに見えますが、正直目視では判りませんでした^^;爪で確かめますと、かすかに引っかかるような『感じがする(爆)』というくらいです。新品だとはっきり判るのかなぁ。。。^^;;;
オイルジェットの装着です。オイルジェットのボルトはチェックバルブ(小さいバネが入っているそうです)になっていますので、装着する前にチェックバルブがスムーズに動くかどうかを細いドライバー等を使用して確認します(新品、中古に関わらず)オイルジェット自体もきちんと噴射されるのかを、パーツクリーナーで管の中を洗浄しつつ、確認します。『ビュ〜』っと勢い良くパーツクリーナーが吹き出ればOKです。ボルト自体は12角のソケットじゃないと取り付けられません。ブロック側にはオイルジェット自体の位置を決める小さい取り付け穴があります。オイルジェットを取り付ける際、位置決め用の穴にきちんと入っているか確認します。入るようにしか入りませんので間違いようがないような気もしますが、ボルトを締め付けていく際に気づいた事は、全て穴にはきちんと入るものの、浮き気味になるものとそうでないものがある事がわかりました。これはオイルジェット自体の微妙な形状の差から来るものだと思います。が、この小さい穴はあくまでもオイルジェットの位置決めをする為のものですので、オイルジェットをきちんとボルトで固定してしまいさえすれば問題ないかと。。。問題ない事にしました(爆) オイルジェットを手で押さえつつ、ボルトを手で締まる範囲まで閉め(一気にトルクをかけるのではなく、徐々に締め付けていくイメージです。)次にトルクレンチを使用し、まず1Kg-mで締め、最後に3.5Kg-mで締め付けました。(オイルジェットのボルトの締め付けトルクは3.1〜4.1Kg-mです) オイルジェットの材質はアルミですので、正直『バキッ!』と潰れないかちょっと心配でしたけど^^;無事に装着完了です^^;
ベアリングキャップへ取り付けたメタルに組み付けペーストを塗布します。多すぎても少なすぎてもダメ。という事ですが、初めて行う作業ですので、多いのか少ないのかがわかりません^^;ま、さくさく氏から私の作業に対する『警告の奇声』が出ませんので、気にせずヌリヌリします。が、テキトーに塗ってるわけではありません^^;ここで気を付けなくてはいけないのが、スラストメタルの側面部分にもペーストを塗布する事です。それと、ブロック側のメタルの穴にペーストが入り込んだ時は。。。念の為に『つまようじ等』で穴をホジホジと。。。 ペーストがメタルの穴に入り込んでも恐らく流れるとは思いますが。。。念には念を^^; あと、クランクは前後方向の動きもわずかにありますので、初期かじり防止の意味で、各メタルのエッジ部分にも指で撫でる程度にペーストを塗ってみました。
クランクを両手で『グイッ!』っと、しっかり抱え、静かに、優しく、真っ直ぐ、クランクの向きを間違えないように、ジャーナル部分をブロックに当てないように。。。ブロック側のメタルの上にそ〜っと取り付けました。き、緊張しますね^^;
メインベアリングキャップボルトの首の部分とネジ山の部分(ネジ山全体ではなく、先端から5山くらいに塗布します。人差し指にスレッドコンパウンドを付けて、グルッっとネジ山を一周する感じで塗布します)に『潤滑とカジリ防止』を兼ねて、スレッドコンパウンドをヌリヌリします。こちらも多すぎては逆効果になりますので、多からず少なからず塗布します。手がベトベトになりますので、キレイなウエスを何枚か事前に準備しておきましょう。

と、ここである異変に気づきました。その異変とは。。。14本あるはずのクランクキャップボルトが。。。13本しか。。。な、無いぃぃぃいいいい。。。orz 新品で14本発注したはずなのにぃぃぃいいいい。。。orz 周りをいくら探してもボルトは出てきませんでした。。。orz 『その時は(爆)』 結局、この『週』にクランクを組む事は出来ませんでした^^;;; 気を取り直し、ピストンへコンロッドを装着する事に。さくさく氏はビームの位置決めを行う際の作業工程の謎を解明すべく、私の後方でビームやクランクと会話を始めました(爆) お互い黙々と別の作業を行ってどのくらいの時間が経過したかは覚えていませんが。。。 突然『あ〜っ!わかったっ!!!』と、さくさく氏の奇声。。。いや、大きな声が。 さくさく氏の脳内で『ビームの位置決めを行う際の一つ一つの作業工程が理論的に解明された瞬間でした。』って、さくさく氏の声の大きさにビックリしてピストンを床に落としそうになりましたが、何か?(笑)

ピストンにスナップリングとピストンピンとコンロッドを装着しました。バラバラの状態ですと、結構なパーツ数になりますので、全てのパーツをきちんと並べた後、作業に取り掛かります。まずはピストンへスナップリングを1個入れておきます。入れるとき注意する事は、ピストン側に掘ってあるスナップリングが収まる為の『溝』へ確実にスナップリングを入れる事。と、無理やり入れようとして曲げてしまったり、飛ばしてなくさないようにする事です^^;油断するとほんとに飛んでいきますので。。。ピストンピンは、ピストンのフロント側からリヤ側へ向かって圧入しますので、スナップリングはリヤ側へ入れておきます。次に、ピストンピンの外周部とピストン側の穴の内側(ピストンピンが通る穴ですね)とコンロッドの小端部の穴の内側へ、ペーストを塗ります。始動直後の『かじり防止』と、ピストンピンの挿入をスムーズにするためです。ここまで終了したら、ピストンをドライヤーで『ガンガン』温めます。中途半端な温め方ですと、ピストンピンがスムーズに入ってくれませんので、しっかり暖めます。整備要領書には『60〜70℃に暖める。』となってますので、火傷しないように気をつけましょうね^^; 暖め終了後、ピストンピンを圧入しつつ、コンロッドを装着します。コンロッドには『ピストンに対する向き』がありますので、向きを間違えないようしましょう。どのタイミングでコンロッドの小端部の穴へピストンピンを通過させるのか最初悩みましたが(爆)よくよく考えてみますと、コンロッドの小端部の穴はピストンピンの外径よりも大きい(クリアランスがある)ので、ピストンピンを圧入していく際、ピストンの内側にほんの少しだけピストンピンが出てきたところで、コンロッドの小端部の穴に『スコッ!』っと入れておきさえすれば、後はすんなり通過。という初心者でもわかるような事で悩んだ私は初心者以下。。。orz  ま、そんな事は気にせずがんばりましょう(笑)
ピストンピン圧入完了後、ピストンを軽く動かしてみて、動きに渋さが無いかを確認しました。次に、ピストンのフロント側へスナップリングを装着します。組み付けペーストで『溝』が見えにくくなってましたので、ちゃんと溝にスナップリングが収まっているのか、私が確認した後、さくさく氏が確認するという『32保存会ダブルチェック』を実施しました。次に、ピストンリング装着です。整備要領書にもありますが、ピストンリング装着時には、各リングで合口の向き(方向)が指定されてますので、注意が必要です。トップ、セカンドリングはリング自体が硬くて厚さがある為、ピストンリングエキスパンダーを使用して装着しました。最初はどこまで力を入れて広げればいいのか『びくびく』しながらやってましたが、ピストン3個目あたりからは、結構簡単に装着できるようになりました。って、この油断がヒューマンエラーを勃発させる最大の原因ですので^^;、油断しないように、且つピストンの外周側面をキズ付けない様に注意しながら、全てのピストンリングを装着していきます。トップリングとセカンドリングには識別マークが刻印されていますので、刻印されている方を上にして装着します。ここでも、上下を間違って装着してしまい、反省するおいら。。。orz あと、オイルリング自体にも上下がありますので気をつけましょう。オイルリングの上下を見分けるコツは、オイルリングの合口が『M』の形になっているかどうかです^^;装着後にさくさく氏と確認する際、何故か『マクドナルド良し、マクドナルド良し』と確認していました(爆)
やっと『ピストン』と言えるような状態になりました^^;一つ一つをビニール袋に入れて、しばし保管です。
使った工具 ピストンリングエキスパンダー、スナップリングプライヤー、12角ソケット、ラチェット、エクステンション、Tレンチ、プラハン、ピストンピンを圧入する際に使用する適当な工具(今回は木っ端(長さ5cmくらいでピストンピンより少々内径が小さいもの)を使用しました。)
作業後の注意 ブロック内に埃が入らないように保管。ピストンに埃が付着しないように保管。
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